2000.07.02
長くてごめんよ
昨日はJoe DiorioというギタリストのMain Stream Jazzを見に行った。(またもやMartinと。他の奴らはJazzに興味が無い)
結構面白かった。スタンダードばかりだったのでいろんなアプローチが聞けた。デブでチビのおっさんだが、かなり上手い。ところどころMethenyみたいなフレージングをする。ひょっとしてMethenyの先生だったかも?、、、、って感じ。彼は、以前GITの先生で今はCalifornia Universityかどこかの先生らしい。
なんでこの人のことを知ったかというと、MIが発行しているギターの本でGiant Stepのいろんなアプローチの本を見たから。LAMAにも、MIに詳しい先生がいるので、いろいろ内状を聞く。Joeも結局日本の企業がMIを買収してから、日本人の企業家に、「MIにジャズギターの先生は要らない。だからクビ!」とでもいわれたようだ。それに反発して出ていった。ひどい話だ。凄く上手いギター弾きで、良い先生だったらしい。MI内では、Scott Hendersonが、世界的に有名なため上手くMIと関わってるらしいが、無名だと上手くても中々思うようにいかないのは、万国共通らしい。
さて、今日は土曜日だが、朝からJeff Richmanの補講があるので、9:30に学校に行くべく家を出た。途中にKarlaが歩いていたので、ピックアップして一緒に行った。
学校についたが、ドアが開いていない。仕方が無いので外のベンチに座ってしゃっべっていたら、Jeffが現れた。
ドアが開いていないが、彼もカギを持っていない。仕方ないので3人でライブの話や、自国の話をしていた。(そう言えば、Jeffは今度Simon Philipsとギグをやることになって嬉しそうにしていた)なんにも言って無いけど、「お前はScottのレッスンを受けると良い。彼は、先生としても凄く良いから。」といわれた。既にそのつもりだと答えると、「そうか。」とただ納得していた。
ベンチには2人しか座れないので、Jeffに私が席を譲ろうと立ち上がったが、いらないという。けれど、私よりは年が上だからぜひ座ってくださいとすすめると、「そんなに俺は年寄りか?」とか言いながら嬉しそうに座った。Jeffがこのように人なつこく私に話してくれる裏には、こういう前振りがある。
先週Private Lesson時に、
- 「君が、ここに来た目的を話してほしい。(君にとって、ここでもう習うことは無いはずだ)」
と言われたので、バックグラウンドと、日本に家族がいることを話した、特に子供に手が掛かるので音楽をきちんとやり続けるのは本当に大変だ、何度も音楽を犠牲にすべきか悩んできたことを伝えると、彼はとても共感してくれた。
- 「自分も二人子供がいて、練習もままならないし、家族の為に働かなくてはいけないのはとても厳しくて大変だ、こんなに音楽の中心であるLAに住んでいるのに関わらずだ。」
と言っていた。JeffがScottに習えとか、言ってくれる人だとは、来た頃は思わなかった。
私が、
- 「ぜひあなたのPrivate Lessonを受けたい」
と言いに行ったら、とてもめんどくさそうに、
- 「お前はBillのレッスンを受けたのか?Billは凄く良いギタリストだ、彼に不満なのか?彼だってジャズを教えられるから、別に彼のところにいれば良いじゃないか」
と、出来れば、「素性の解らない日本人で、しかも外見がギターが上手そうには全く見えない奴」なんか真っ平だという態度をされたことを思い出す。
それに、パッと見、Jeffは教えることに熱心な性格では無い感じがした。どっちかゆうと、「欲しければ勝手に盗めばいいじゃん。俺はそうやってきたもん。」という性格。彼はBerkleeの先輩でもあるわけだが、私を後輩と知ってからも(Billが私の入学審査担当をしていた関係で、私のレジュメがBillからJeffに伝わりバレていたみたいだ)暫くは疑惑の目で見られていた。バークリーバークリーと聞かなくても言って来る奴はロクな奴じゃない、、、と思っている感じがした(笑)そりゃそうだ、ミュージシャンは音で主張しなきゃね。でも、私バークリーってJeffに初回のプライベートレッスンで聞かれるまで、自分からは言わなかったんだけどな、、、(笑)
LAMAの先生達には、私が3ヶ月しか居ないことを気にかけてくれ、自分が受け持っている出来るだけ多くのレッスンの聴講を薦めてくれ、無料のプライベートレッスンを買って出てくれる先生もあり、とても感謝している。そういう事もあり、どの先生も3ヶ月の間に先生を数週間ごとにコロコロ変えることにも同意してくれた。真面目な生徒にはとてもオープンで、とても可愛がってもらった。もちろん遅刻する生徒には嫌味が出る(まあ、仕事の時に遅刻したら、次の仕事は無いからね。)
結局、ドアがあくまでにまだ時間が掛かりそうだということで、JEFFと続々現れた我がクラスメート達とStar Backs Cofeeに行くことになった(既に私はこの時までに外で一時間待っている)。結構アメリカの大学生と先生って感じでしょ。そこで、一時間程話したころ、やっとドアが開いた問いう連絡。
学校につくと、部屋からGroovyなベース(スラップ)とドラムが聞こえてくる。覗いてみると、私らのクラスのリズムセクションとして来た黒人の先生が、息子にドラムを叩かせてセッションしている。子供は小さいので立って叩いている。LAMAの生徒かと思って覗いたのでびっくりした。年を聞くとなんと3才!!!!。うちの息子と同じじゃん!!。
あー、やっぱりミュージシャンになるにはこういう環境が必要なんだなとつくずく思った。こっちじゃ週末とかに関わらず、お父さんも子供の面倒を見ることが多いようで、先生達は結構子供を授業に連れてくる。当然子供たちはナマの音楽にガンガン触れることになる、、、。
父親の見ているリードシートを不思議そうに眺めている子供に、それが何かを説明するお父さん。今どこを弾いているのかを指差して教えている。子供に取っては素晴らしい環境。
たとえミュージシャンにならなくても、この経験は子供にとって素晴らしいと思う。
(びっくりすることに、アメリカの義務教育に音楽が無いって知ってた?なのに、アメリカは音楽家の最先端)
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